図書室

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  • 対象喪失

    フロイト研究の大家による悲嘆学の入門書。悲哀の心理過程、喪の仕事など悲嘆の基本的事項を学ぶことができる(田畑)。

    自死遺族に限定した内容ではないが事例を含みながら、遺族が近親者の死に直面して抱える、悲しみと向き合う内的な世界と気丈に振る舞うことが要請される外的な世界との葛藤について簡潔に述べられている(酒井)。

    小此木啓吾著
    中央公論社(1979年)

  • 暗い海の記録

    ソ連軍戦闘機により撃墜された大韓機遺族・四人の母の手記。当時の政治情勢から墜落現場すら行けず、遺品一つ手にすることが出来なかった遺族。故人を紡ぐことで悲嘆をしずめようとしていることが痛いほど感じられる(田畑)。

    大韓機墜落事件・四人の母の会編
    黒船出版(1984年)

  • 子どもの対象喪失

    子どもは、喪失体験がもたらす悲しみをうまく言語化したり他の方法でも表現することができない。そんな子どもならではの悲しみの世界がこの本からは見えてくる(茅野)。

    森 省二著 創元社(1990年)

    ※後に改題文庫化『子どもの悲しみの世界 対象喪失という病理』
    ちくま学芸文庫(1995年)

  • 喪の途上にて

    大事故遺族の悲嘆の研究書。日航機墜落事故の遺族の叫びには胸が締めつけられる。そのような遺族感情に寄り添いながら、それぞれの悲嘆プロセスを克明に記している(田畑)。

    野田正彰著
    岩波書店(1992年)

  • 生きる心理 死ぬ心理

    社会心理学者による悲嘆研究書である。アメリカの社会心理学の死の理論を始め、アメリカ文化と死について詳しい。悲嘆の捉え方が深まる一冊である(田畑)。

    石川弘義著
    新日本出版社(1997年)

  • 悲嘆の心理

    発刊は約10年以上前であるが、心理学や精神医学における悲嘆に関する研究の展望がなされている。心理学の視点から悲嘆に関する研究を捉える際の入門テキストとしてお勧めする(茅野)。

    松井豊編
    サイエンス社(1997年)

  • 生と死から学ぶ

    大学における悲嘆学の入門書。東京外大「死の教育」での実践をもとに作成。生命倫理、多文化共生、緩和ケア、遺族ケアなど全8章からなる。

    北大路書房

    鈴木康明著

    (1999年)

  • 生と死から学ぶいのちの教育

    全国におけるいのちの教育の実践をまとめたもの。小中高とそれ以外からなる。デーケンと筆者らの対談も含まれる。版元在庫なし。

    至文堂

    鈴木康明編著

    (2000年 現代のエスプリ394号)

  • いのちの本

    児童期から青年期前期あたりまでを対象とする絵本。上(「生」)下(「死」)2巻からなり、どちらもイラストや写真を中心とする。

    学研

    鈴木康明監修

    (2001年)

  • 悲しみに言葉を

    大切な人を失ったとき人はその悲しみをどのように乗り越えていくのか。喪失体験をしたものにとっては、その体験を「言葉」として表現することが克服や癒しということにおいていかに価値があることであるかが理解できる(茅野)。

    ジョン・H.ハーヴェイ著(安藤清志訳)
    誠信書房(2002年)

  • 死別体験者のためのサポート活動

    死別体験者の自助グループの実践から得た、遺族理解の特質や運営上の留意点をまとめたもの。

    ターミナルケア13巻5号

    鈴木康明著

    三輪書店(2003年)

  • 愛する人の死、そして癒されるまで

    妻に先立たれた心理学者が、悲嘆で沈みがちの自分をなんとかしようと試みた記録ともいえる。心理学者としての冷静な分析と、実体験による重い言葉が印象深い。そして「特効薬」がないことも理解できる(田畑)。

    相川充著
    大和出版(2003年)

  • ひと、死に出あう朝日選書642

    67人の著名人が心に残った死について語りながら、自分の死を引き寄せて書いたものを集めている。著名人の死生観について、あるときはイメージと異なり驚いたり、また関心したりしながら自分自身の死生観について考えさせられるような一冊である(石浜)。

    週刊朝日編
    朝日新聞社(2003年)

  • 学校におけるいのちの教育の現状と課題

    学校教育におけるいのちの教育が置かれている状況を明確にし、そのうえで実践する際の留意点をまとめたもの。版元在庫なし。

    児童心理No.819

    鈴木康明著

    金子書房(2005年)

  • 死の問題

    子どもたちと死の事柄を悲嘆教育の視点からまとめたもの。あわせて子どもの死の認知についてもふれている。

    臨床心理学5巻3号

    鈴木康明著

    金剛出版(2005年)

  • 私たちの先生は子どもたち!

    子どもが悲嘆を経験する時とはどういう時であるのか,そしてその時どんな表現をするのか。悲嘆の中にある子どもにどのようにサポートしていくのか、子どもの悲嘆についての重要ポイントが端的にまとめられた一冊である(茅野)。

    細谷亮太監修 リンダ・エスピー著
    (下稲葉かおり訳)
    青海社(2005年)

  • 「喪」を生きぬく

    自分にとって大切な人を失った体験が綴られた20人の手記が、集められている。失った状況はさまざまだが、大切な人を失うということがどういうことなのかが追体験できるような情景が、リアルに迫ってくる。読後に生きる勇気が湧き上がってくるのはなぜだろうか。読後感を聞かせていただき、勇気が湧き上がるわけを一緒に考えてみたい一冊である(石浜)。

    石村博子著
    河出書房新社(2005年)

  • 子どもの喪失と悲しみを癒すガイド

    子どもたちはどのような喪失を経験するのか。そしてその悲しみを乗り越える心理学的な課題とは何なのか。また,悲しみを乗り越える方法は如何なるものであるのか。悲しむ子どもをグローバルな視点から捉え,子どもの喪失感を認めていくことの大切さを伝えてくれる一冊である(茅野)。

    リンダ・ゴールドマン著(天貝由美子訳)
    創元社(2005年)

  • 大切な人を亡くした子どもたちを支える35の方法

    全55頁の小さなガイドブックである。悲しみの中にいる子どもを支えるとはどういうことなのか、その時具体的に何ができるのか。子どもたちから学んだとされる重要な35のテーマが簡潔かつ実践的に述べられている。子どもをサポートする医療や心理、教育の専門家だけでなく子どもとかかわるすべての大人にとって有意義な一冊であると思われる(茅野)。

    ダギーセンター著
    (栄田千春・岩本喜久子・中島幸子訳)
    梨の木社(2005年)

  • グリーフ・カウンセリング

    悲嘆と悲哀に対するカウンセリングの目的、方法、留意点などについてまとめたもの。

    鈴木康明著

    山崎久美子(編)
    臨床心理クライエント研究セミナー
    (現代のエスプリ別冊)
    至文堂(2006年)

  • 喪失の語り

    質的心理学研究の中心的研究者である著者が「喪失」についての語りを丁寧に分析している。第1章は総論、第2章はクラインマン『病いの語り』の再分析、第3章はF1ドライバーの死、第4,5章は震災における友人の死とその変化、第6,7章は生死の境で出てくる天空の語りをいかに心理学として継承してゆくか、第8章はグラウンド・ゼロ、第9章はイギリスにおける墓地における弔いの言葉と装飾、第10章は死者との共生、「おわりに」で、自らの体験を語っている(茅野)。

    やまだようこ著 新曜社(2007年)

  • 涙を無理にとめないで

    二部構成。前半は、8人の遺族の方の深い悲しみや怒りとともに、突然目の前から大切な人が永遠にいなくなってしまったときの戦慄、今まで見ていた景色や食べ物の味などすべてのものが変化してしまうことが綴られている。後半は、被害者に学ぶ市民の集いを収録したもので、自助グループの立ち上げなどにも参考になる(石浜)。

    被害者支援自助グループ「ピア・神奈川」編
    被害者支援自助グループ「ピア・神奈川」(2007年)

  • くまとやまねこ

    悲嘆の核心をつく童話である。悲しくもあり、暖かくもあり、シンプルでもあり、読後の余韻は深い(田畑)。

    湯本香樹実著/酒井駒子絵
    河出書房新社(2008年)

  • 自殺で家族を亡くして

    故人とともに歩んできた家族の歴史を、遺族が語りを通して振り返る。遺族の語りは、死の受容とは、死を受け止め乗り越えるべきものとして捉えることではなく、それぞれの遺族が自分らしく故人の死と向き合う過程そのものであることを、読者に伝えている(酒井)。

    全国自死遺族総合支援センター編
    三省堂(2008年)

  • 共感的態度の形成を目指して

    遺族ケアにおける二次的被害を防ぐために、スタッフの育成プログラムが必要であるとの視点から、具体的な提言を行っている。

    鈴木康明著

    清水新二(編著)
    封印された死と自死遺族の社会的支援(現代のエスプリ501号)
    至文堂(2009年)

  • 国の理想と憲法

    現代を生きる多くの人々が孤独と不安のなかにいるのは、自然と切り離した生活を始めた人間のバラバラ観によるものと著者はいう。今の時代だからこそ考えられること、できることを示唆した「国際環境平和国家」への道(中谷)。

    清水新二(編著)
    野村昇平著 七つ森書館(2009年)

  • 生きなおす力

    失って初めて、気づく大切なもの。どうすればその大切なものを見極め、守っていけるのか。本書は、現実に打ちひしがれながらも、懸命に再生した人たちを追うとともに、その背後に横たわる現代社会の問題点を痛烈に説き、生きるために本当に必要なものとは何かを伝えてくれる(入江)。

    清水新二(編著)
    柳田邦男著 新潮社(2009年)

整理協力:茅野理恵、入江杏、石浜照子、中谷剛、酒井晃洋、田畑泰男

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